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2006.08.20 (Sun)

砂に滲み込む 水のように

雷に打たれるような急激で激しい恋ではなく。

照りつける太陽のように熱い想いがあったわけでもなく。

それは、なだらかな坂を、自分さえ気付かないうちに転がり始めていた。


自分達の出会いから、親友に移行していく時期の出来事から書いてみる。


【More・・・】

仕事が終わった後や、休みの日に一緒にいてくれる相手は、1人暮らしをしていた当時の自分にとって、正直有難い貴重な存在だった。


彼とあのポスターの前で出会うよりも少し前、自分は失恋した。

友人の紹介で出会った彼女は、薄く栗色の入った(カラーリングではなくて地毛で)髪の長い同級の子。
姿勢がよくて、すらりとした背中のラインがまず目に付いて。
それから肌と指がとても綺麗だった事が印象的だった。
はっきりした目鼻立ちのせいか、初対面の時には冷たい感じがしたけれど、話してみると明るくて、笑うと可愛くて、変な表現かもしれないが、礼儀正しい所もいいな、と思った。

彼女の姿を見るだけで有頂天になるような、そんな子供の様な恋。
こんな風に人を好きになったのは初めてで、最初はひどく面食らった。

それから半年位の間、折を見てはずっと彼女を口説いていたように思う。
何度か食事に行ったり、デートしたりはした。

だが残念ながら、彼女が自分と友達以上の関係になる事はなかった。


「ごめんなさい。でも私は、やっぱりVさんの事、そんな風には思えない」

「それに・・好きな人がいるの」


彼女はそう告げて、2人の接点はなくなっていった。

途中から、見込みのない恋だと気がついてはいたんだけど。

こんな風にはっきり終わりを告げられると、やっぱり俺は荒れた。
来るもの拒まず、去るもの追わずの時間ばかりを過ごしてきた自分が、積極的に働き掛けた恋だったから。
彼女と、たとえ友達としてでも一緒にいられた時間は楽しかったし、相当凹んで、立ち直れない位落ち込んだ時期もあった。

何もかもがどうでもよくなって、たまたまその時に声を掛けてきた、寿退社した元同僚の女性と、体だけの関係になってみたり。
(最低だが、これで修羅場もあったりした)
話を聞いてくれそうな友人を呼び出しては痛飲してみたり。
そういう時の酒は本当に苦くて。
それなのに全然酔えない自分の体質が、酷く不自由なものに思えた夜が続いていた。


そんな時期に、タイミングを見計らったかように俺達は出会い、友情(ですよ!まだ)を深めていった。
彼と出会って、彼女の事をあれこれと思案する時間が減ったのは確かだったし、小気味いい会話や、自分の知らない知識や、彼といる適度に穏やかな時は、時間の経過とともに確実に自分を癒してくれた。

酒や代償の快感で気を紛らわせるんじゃなくて。
例えるなら、傷口に清潔な白い包帯を優しく巻かれるような、そんな感じだろうか。

もしくは、乾いた砂に、影だけ残して、停滞する事無く滲み込む水のように、静かに。


時間を重ねるごとに、自分の中の彼の占有比率は大きくなっていった。

けれど、たとえどれほど彼に癒されたとしても、それが即、「次の恋の相手」には繋がる筈もなく。

勿論、それは彼が男だという事も大きかったが、それよりもっと大きな理由は、自分が暫く恋をしたくなかったからだ。

特定の誰かを強く想う気持ち。
それは行き場を失くした後でも、心臓に棘の様に深く刺さり、彼女の名前が消えそうになっていても、変わらずにそこにあった。
それを完全に取り去る事は、当分は不可能な事の様に思えた。


彼と夕食を摂り、いつものように飲みに行った帰りに。
夜を行き交う人達の中に、彼女に良く似た雰囲気の子を見かける度、自分でも意識しない内に立ち止まってしまう。

彼は何も言わなかったけれど。

そんな俺を、彼はどんな風に見ていたのだろうか。

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テーマ : 同性愛・両性愛 - ジャンル : 恋愛

01:55  |  君が好き 胸が痛い  |  トラックバック(0)  |  コメント(5)

Comment

うーん・・・なんていうか適切な言葉が見つからない。
恋心を否定することから始まったわたしの恋はVさんのそれと少し似ているのかも、なんて思ったりしました。

ゆっくりと繋がっていく感情を。
続きを読むのがとても楽しみです(あ!そういう意味じゃないからね!)

凛子 |  2006.08.20(日) 18:30 | URL |  【編集】

暑さで壊れ気味のVさんもいいけれど(笑)

リクエストに応えて頂いてありがとうございます。
Vさんの荒れた時期…少し意外な感じです。
>傷口に白い清潔な包帯
お二人は、そんな風にはじまったんですね。
なんだかとても、似合わしい(笑)

凛子さんと同様、続き(笑)を読むのがとても楽しみです。
コロン |  2006.08.21(月) 14:33 | URL |  【編集】

初めまして!

初めまして!
大分前から拝見させていただいておりましたが初めてコメントさせていただきます…。
今回私もブログを設立したのですが(たった今)リンク貼らせていただいて宜しいでしょうか…?私がブログ作ったきっかけの1つでもあるVさんのブログを是非とも(笑)
それでは失礼しました~。
ちー子 |  2006.08.21(月) 17:17 | URL |  【編集】

何万分の1の確立

凛子さんへ

レス、遅くなってすいません。
彼とは、沢山の歯車が、それこそ何万分の1の確立で噛み合って出逢って、自分の側にいてくれるんだと思っています。
彼もそれなりの覚悟を持って俺のところに来てくれた訳だから、彼という水がどんなに甘露だとわかっていても、安易に飲むつもりはありませんでした。
傷心した自分が、誰かに依存するも同然に、彼に縋りつくわけにはいかない。
そういう思いは、もしかしたら凛子さんの恋に似ているのかもしれません。

そんなわけで、自分達の恋はなかなか始まらず、なかなか発展しませんでした。
ので、続きもまた長くなると思いますが・・頑張ります。
V |  2006.08.23(水) 21:57 | URL |  【編集】

レス、遅くなりました

コロン姐さんへ

リクエストにお応えできたのかな?

>暑さで壊れ気味のVさんもいいけれど(笑)

壊れ気味って・・これ、どの話だろう?(笑)
ア○スバー? 舟盛? それとも執事・・(以下略)
こういうところに心当たりあり過ぎ、というのはどんなもんかと思うw

>荒れた時期…

ええ、荒れました(あっさりw)
俺は、「酒は楽しく陽気に飲む!」がモットーなのですが、酒飲みながら泣いたのはこの時が最初で最後です。

彼のイメージカラーは自分の中では(包帯じゃないけど)白ですね。
いつも眩しいです。

実は彼女とは、例の「二股疑惑の彼女」wの紹介で出逢いました。
(コロンさんにしかわからないコメントですいません)
世間って狭いもので、失恋した彼女は、俺の大学時代の友人と結婚したので、今でも付き合いがあります。
もはや彼らは、1男1女のパパ・ママですよ。
彼女と普通に笑って話せるようになった時に、
「ああ、ようやく終わったんだな・・」
と思いました。
(こんなところに後日談をw)


ちー子さんへ

こちらこそ初めまして。
辺境のブログに来ていただいてありがとうございます。
リンクはフリーですので、ご自由にどうぞ。
ご挨拶いただけて嬉しいです。

でも・・

>私がブログ作ったきっかけの1つでもある

とか、言われると、恐れ入って赤面しますので(笑)

またお越しください。
V |  2006.08.23(水) 22:01 | URL |  【編集】

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